はじめに
> 「ストレッチって身体にいいんでしょ?」
そう思って自己流でストレッチを続けていたら、逆に痛めてしまった──そんな話を現場でよく聞きます。ストレッチは、身体を整えるための大切な手段ですが、やり方を間違えると逆効果になり、最悪の場合ケガに繋がることもあります。
私たちが日常的に行うストレッチには、意外にも「やってはいけない動き」がいくつか存在します。この記事では、体操競技のコーチ兼トレーナーとしての視点から、**多くの人が無意識にやってしまいがちな「やってはいけないストレッチ5選」**を紹介し、それぞれに適切な代替案をお伝えします。ストレッチを正しく行い、ケガを予防しながら、効果的に柔軟性を高めるための参考にしてください。
—
☠️ やってはいけないストレッチ5選
❌ 1. 反動をつけてグイグイ伸ばす
NG理由:
反動を使って筋肉を急激に引き伸ばすと、防御反射が働き、筋肉が逆に縮んでしまいます。これが筋肉や腱を傷つける原因となり、柔軟性の向上に逆効果です。
代替案:
息を吐きながら、**ゆっくり静かに伸ばす「静的ストレッチ」**を心がけましょう。静かに伸ばすことで筋肉が安心し、徐々に柔軟性が向上します。
ポイント:
静的ストレッチでは、筋肉を伸ばし続ける時間を20秒〜30秒程度にして、反動をつけないようにしましょう。
—
❌ 2. 痛みを我慢して深く伸ばす
NG理由:
「痛いけど効いてる」と感じてしまうことがありますが、痛みは身体からの警告信号です。無理に筋肉を伸ばすと、筋肉や腱を傷め、炎症や筋断裂のリスクを引き起こす可能性があります。
代替案:
「気持ちいい」と感じる範囲で止めて、深呼吸をしましょう。筋肉は「少し伸びているな」と感じる程度で十分です。無理をせず、自分の体に耳を傾けることが大切です。
ポイント:
ストレッチは痛みを感じず、気持ちよく行える範囲で行うこと。強い痛みを感じたらすぐにやめましょう。
—
❌ 3. 朝イチの“強い”前屈ストレッチ
NG理由:
朝、起きた直後は筋肉や関節が固まっています。そんな状態で急に深い前屈を行うと、腰やハムストリング(太もも裏)を痛める可能性が高いです。
代替案:
まずは軽い体操や深呼吸で全身を少しずつ動かしてから、徐々にストレッチを始めましょう。朝はゆっくりとした動きで筋肉を目覚めさせることが大切です。
ポイント:
筋肉がしっかりと温まるまでは、激しい動きを避け、軽いストレッチや準備運動から始めると安全です。
—
❌ 4. 寝る前に交感神経を刺激する動的ストレッチ
NG理由:
寝る直前にテンポの速い動きやバウンス系のストレッチを行うと、交感神経が刺激され、心拍数が上がります。その結果、寝つきが悪くなることがあります。
代替案:
寝る前は、深い呼吸を意識した「静的ストレッチ」で、副交感神経を優位にしましょう。リラックスした状態を作り、眠りを促進します。
ポイント:
寝る前はあまり激しい動きを避け、ゆっくりとリラックスできるストレッチを行いましょう。特に呼吸を深くして体をリラックスさせることが大切です。
—
❌ 5. 他人に無理やり伸ばされるペアストレッチ
NG理由:
他人に無理にストレッチされることで、意図しない強い負荷がかかり、筋肉や靭帯を傷つけるリスクが高まります。特に可動域を無理に広げようとすると、過度な伸展が起こりやすくなります。
代替案:
ストレッチはセルフで行い、可動域を自分でコントロールできるようにしましょう。プロのサポートが必要な場合も、自分の体の状態を確認しながら行いましょう。
ポイント:
信頼できるトレーナーや専門家に指導を受ける場合でも、無理なく自分の体の感覚を大切にして進めることが重要です。
—
補足:ストレッチに「正解」はなくても、「NG動作」はある
ストレッチには万人に共通する完璧なフォームはありませんが、共通して避けるべき動きは存在します。
痛みを我慢する
反動を使う
人任せにする
これらの要素が重なると、ストレッチは「ケア」から「危険」へと転じてしまいます。
大切なのは「気持ちよく呼吸できているかどうか」です。それが、今の自分に合った適切なストレッチを行っているサインです。
—
✅ まとめ
ストレッチにも**“やってはいけない”動き**がある
「正しさ」よりも「安全性」を最優先に
呼吸を止めず、自分の感覚を信じることが何より大切
不安や痛みを感じる場合は、専門家のアドバイスを受けるのも選択肢
ストレッチは体を整えるための重要なツールですが、正しいやり方を学ぶことがケガ予防の第一歩です。無理なく、気持ちよく体を伸ばしていくことで、ストレッチの効果を最大限に活かすことができます。


コメントを残す